SDGsの17の「持続可能な開発目標」の項目について、キリシマンが調べたことを書いていきます。
第6回は「6.安全な水とトイレを世界中に」です。
SDG6では、飲料水や衛生施設、衛生上の範囲を超えて、水質や水資源の問題を取り上げています。
国際協力を拡大し、水と衛生の管理向上について、地域コミュニティへの支援を強化します。
すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する!
水分ストレスは、地球上の20億人以上の人々に影響を及ぼしています。
今後、その数は、さらに増加すると予想されています。
安全な飲料水及び衛生施設を利用できない人々の割合を半減するというMDG目標については、進展がありました。
世界中では、147か国が飲料水についての目標を達成し、95か国が衛生施設についての目標を達成し、77か国が両方の目標を達成しました。
2015年、66億の人々、すなわちグローバルな人口の91%が改善された飲料施設を利用することができるようになりました。
これは、50%というMDG目標を大きく超えるものでした。
MDG目標は、達成されたことになります。
しかし、2015年現在で、およそ6億6,300万人の人々は、依然として改善されないままの水源もしくは地表水を利用していました。
2000年から2015年の間、改善された衛生施設を利用する世界人口の割合は、59%から68%へと上昇しました。
しかし、依然として、24億人の人々は、取り残されたままです。
その中には、そうした衛生施設をまったく持たない9億4,600万人も含まれており、こうした人々は、依然として野外での排泄を続けています。
SDGs6では、飲料水や衛生施設、衛生上の範囲を超えて、水質や水資源の問題を取り上げています。
そのため、国際協力を拡大し、水と衛生の管理向上について、地域コミュニティへの支援を強化します。
水資源
十分な給水への基本的アクセスとは、1㎞の範囲内(往復30分)に、毎日1人当たり20リットルの水を供給する水源と定義づけられています。
そうした水源には、家庭用水道、公共の配水塔、ボアホール(掘削孔)、保護された堀井戸、保護された泉、雨水貯留タンクなどが含まれます。
人間の生活や商業、農業のニーズ、それに基本的な公衆衛生のためのニーズを満たすために、世界の水資源に対する需要は急増しています。
国連では、長年にわたって水資源の危機の問題に取り組んできました。
「国際飲料水の供給と衛生の10年(International Drinking Water Supply and Sanitation Decade)1981-1990年」
「水と環境に関する国際会議(International Conference on Water and the Environment)1992年」
「地球サミット(Earth Summit)1992年」
「リオ+20(2012年)」
こうしたことは、すべてこの重要不可欠な資源に焦点を合わせたものでした。
特にこの「10年」によって、開発途上国の13億の人々が安全な飲料水を手に入れることができるようになりました。
国連水関連機関調整委員会(UN-Water)
淡水資源の合理的開発の重要性についての人々の認識を高めるために、総会は2003年を「国連国際淡水年(United Nations International Year of Freshwater)」に指定しました。
同じく、2003年、国連システム全体の調整機関である国連システム事務局長調整委員会(CEB)は、「国連水関連機関調整委員会(UN-Water)」を設置しました。
これは、「ミレニアム宣言」と2002年の「持続可能な開発に関する世界首脳会議」の水に関連した目標を達成するために、国連システムが行う活動を調整する機関です。
ミレニアム開発目標の水に関連した目標を達成するグローバルな活動をさらに強化する目的で、総会は2005-2015年を「「命のための水」国際行動の10年(International Decade for Action “Water for life”)」に指定しました。
この「10年」は、2005年3月22日に始まり、現在この日は「世界水の日(World Water Day)」として記念されています。
2016年と2017年、ユネスコは、「水と仕事」を「廃水:未開発資源」をそれぞれのテーマに第7号、第8号の「国連世界水開発報告書」を発行しました。
2016年9月、水に関するハイレベルパネル(High level Panel on Water)は、2年の期限で設置されましたが、世界が水に取り組む姿勢を根本的に変えるよう求めました。
パネルは、「2030アジェンダ」達成を支援する水管理への新たなアプローチを求める行動計画を発表しました。
衛生施設
「ミレニアム開発目標報告書 2015年」によると、世界的に21億の人々が改善された衛生施設にアクセスでき、野外での排泄を行う人の割合は、1990年以降約半数になりました。
それにも関わらず、およそ24億の人々は、依然として、基本的な衛生施設、すなわち公共下水道への接続もしくは汚水処理タンク方式、注水式水トイレ、ピット式(簡易)トイレ、換気式かつ改善されたピット式トイレとして定義づけられる衛生施設を利用できないままの状況です。
※ 「キリシマンのブログ」は、「持続可能な開発目標(SDGs)」を支援しています。
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