SDGsの17の「持続可能な開発目標」…「5.ジェンダー平等を実現しよう」

sdgs_5 SDGs

SDGsの17の「持続可能な開発目標」の項目について、キリシマンが調べたことを書いていきます。
第5回は「5.質の高い教育をみんなに」です。
男女間の平等を推進することと女性のエンパワーメント(権限移譲)は、国連活動の中核をなすものであり、すべてのSDGsを達成するために不可欠の手段であると認められています。

ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う。

世界はMDSs(女児・男児間の初等教育への平等なアクセスを含む。)のもとに、ジェンダーの平等と女性のエンパワーメントに向かって進歩を遂げたものの、女性と女児は依然として、いたるところで差別と暴力の対象となっています。

法的枠組みを通して女性の権利を行使することは、女性に対する差別を是正するための第一歩です。

2014年現在、134か国がその国の憲法で男女間の平等を保証していますが、52か国がいまだにこのコミットメントを行わずにいます。
全世界的には、女性の議会に占める割合は2016年に23%増加し、この10年で6%上昇してます。

20歳から23歳の女性で、18歳になる前に結婚したと報告された女性の割合は、1990年頃の32%から2015年頃の26%へと下がりました。
女性器切除の慣行が集中している30か国では、15歳から19歳までの少女の3分の1が、この処置の対象となりました。

あらゆる地域において、女性と女児は、介護から料理・洗濯まで無償労働の大半を行っています。
女性からの報告では、毎日平均して自分の時間の19%を無償労働のために費やしており、男性の8%と比べて、その時間が多くなっています。

SDGs5は、有害な慣行も含め、女性と女児に対するあらゆる形態の差別を撤廃することを目指しており、また、性と生殖に関する健康と、その権利を持つものであることを確実にし、性と生殖に関する資源に十分にアクセスでき、男性と同じように、政治、経済、公職に参加できるようにすることを目的としています。

男女間の平等を促進することと女性のエンパワーメント(権限移譲)は、国連活動の中核をなすものです。
ジェンダーの平等の達成とすべての女性と女児のエンパワーメントは、すべてのSDGsを達成するために不可欠な手段であると認められています。

質の高い教育への平等なアクセス、雇用、リーダーシップ、あらゆるレベルでの政策決定の平等な機会は、女性と女児の地位向上にとって主要な要因です。

国連は、女性の人権を積極的に促進し、武力紛争時や人身売買なども含め、女性に対する暴力を根絶するために活動しています。
また、国連は、ジェンダーの平等や女性及び女児のエンパワーメントのためのグローバルな規範や基準を採択し、開発援助活動などを通して、国家レベルでの実施やフォローアップを支援しています。

北京+20再検討会合

1975年のメキシコシティ、1980年のコペンハーゲン、1985年のナイロビ、1995年の北京で開かれた国際会議は、世界各国でのジェンダーの平等と女性のエンパワーメントに関するコミットメントを強め、行動に活力を与えました。

1995年(北京)の第四回世界女性会議では、189か国の政府代表は「北京宣言」と「行動綱領」を採択しました。
これは、公的・私的生活のあらゆる領域で差別と不平等をなくし、女性のエンパワーメントを確保する目的での開催でした。

2015年、北京+20再検討会合では、達成された進歩を歓迎したものの、進歩は遅く、一様でなく、依然として格差や障害が残っていることに懸念を表明しました。

「ジェンダーの平等と女性のエンパワーメントのための国連機関」

ジェンダー平等と女性のエンパワーメントのための国連機関(United Nations Entity for Gender Equality and the Empowerment of Women)」は、女性と女児に対する差別を撤廃し、女性のエンパワーメントを実現し、かつ、開発、人権、人道活動、平和と安全のパートナーとして、かつ、恩恵を受けるものとしての男女間の平等を達成するために働きます。

また、女性の地位委員会のような政府間機関が、政策、グローバルな標準や規範の作成を支援し、加盟国がこれらの実施するのを支援しています。

そのため、要請があれば、適切な技術的・財政的支援を行い、市民社会と効果的なパートナーシップを構築します。

さらに、ジェンダー平等の達成に責任ある国連システムを維持し、国連全体が行う進歩を定期的に監視しています。

女性の地位委員会

女性の地位委員会(Commission on the Status of Women)は、経済社会理事会(ECOSOC)のもとにあり、1995年行動綱領の実施状況を検討し、2030アジェンダのフォローアップに貢献します。

女性の地位委員会は、女性の権利を促進し、あらゆる分野における差別と不平等を是正するために、今後取るべき行動について勧告します。

過去60年以上にわたる、この45か国委員会の主な活動は、4回にわたって女性に関する会議を準備し、フォローアップを行い、また、女性の権利に関する条約である「1979年女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約」と1999年選択的議定書の成立に向けての支援を行ったことです。

女性の地位委員会の2015年の会期では、1995年以降の進歩とポスト2015開発アジェンダについての再検討が行われました。

女子差別撤廃委員会

女子差別撤廃委員会(Committee on the Elimination of Discrimination Against Women :CEDAW)は、1979年条約の順守状況を監視し、その選択的議定書が付託する任務を行います。

23人の専門家で構成される委員会で、締結国が提出する報告に基づいて、条約の実施に関して締結国と建設的な対話を行います。

その勧告は、女性の権利とそれらを享受させる手段についての理解を深めさせ、女性に対する差別の撤廃に貢献してきました。

事務局の他にも、国連家族のすべての機関は、その政策やプログラムで女性やジェンダーに関する問題を取り上げています。

また、女性のエンパワーメントは、SDGsの中心課題でもあります。

※ 「キリシマンのブログ」は、「持続可能な開発目標(SDGs)」を支援しています。

 

SDGs

コメント